大木幹雄助教授
助教授  大木 幹雄(Ohki Mikio)

専門
ソフトウェア工学(分析設計方法論および支援ツール開発),データベース設計
略歴
日本大学理工学部 物理学科卒業 (1969)
日本電子計算株式会社 (1969-1995)
白鴎女子短期大学 非常勤講師 (1986-1989)
中央教育情報センター ソフトウェア工学研修コース講師 (1987)
協同システム開発(株) 主席研究員 (1991-1993)
日本工業大学 工学部 情報工学科 助教授 (1996-)
資格
博士(理学), 技術士(情報処理部門)
加入学会
電子情報通信学会情報処理学会人工知能学会 各正会員
IEEE-CS, ACM-SIGSOFT 各正会員
   

プロフィール
趣 味 : 旅行,乗馬(東武動物園内)陶芸(学内陶芸教室)
スポーツ: 水泳
座右の銘: 『生涯,万事が修行』(道元禅師)>

主な研究課題
オブジェクト指向によるシステム分析・設計のモデリング
・協調ソフトウェアアーキテクチャ
・コンポーネント再利用環境


  オブジェクト指向分析設計をソフトウェア開発現場に普及させる上で,分析設計の出発点となる 概念モデルを初心者でも容易に作成できることがキー要因となっている.しかしながら, 現在のオブジェクト指向分析設計方法論(例えば,UMLやOMT等)では,概念モデルの重要性と その表現形式については詳しく述べているが,肝心の“概念”を抽出する視点やモデルを構築する 上での判断基準等については,経験を重ねヒューリスティックに見出すべきものとして,具体的な 言明は避けている.
  そこでソフトウェアの設計とは,『設計仕様を制約条件として,設計の基本的な構成要素 (例えば, データ,イベント,単位操作等) からなる系が協調的に動作して,安定的な状態に至らしめる一つの プロセスである』として捉え,設計の構成要素からボトムアップに設計内容を導出する研究を行っている. 現在,初心者でも収集可能な基本的な構成要素を入力として概念モデルを出力する設計環境の 詳細設計と試作システム開発を行っている.

著 書
1) 「事例演習 プログラム設計と開発」, 日本理工出版会 , 2000年(全249頁)

2) 「 ソフトウェア設計の基礎」,日本理工出版会 , 1999,2001年(全238頁)

3) 「データベース設計の基礎」, 日本理工出版会 , 1998,2001年(全226頁)
4) 「ソフトウェア開発支援環境-UNIXからAIまでー」共訳,TBS出版 ,1986年
5) 「ソフトウェアの再利用技術総合資料集」共著,JATEC出版 ,1985年


学位論文
大木幹雄,“ソフトウェア場概念によるオブジェクト指向 システムのクラス抽出過程定式化とその検証,”【pdf】 日本大学大学院理工学研究科量子理工学専攻 博士(理学)論文(2005)



研究活動
【 学術論文&発表(査読付き)】

[1] 大木幹雄,“ライフタイム分析にもとづくクラス構造抽出の定式化と構造に関するデザインパターンの抽出実験 -Formalization of Class Structure Extraction through Lifetime Analysis  and Extraction of Structure Design Pattern-,”【pdf】 情報処理学会論文誌 45巻6号 PP.1554-1568(2004)


[2] 青木収,大木幹雄,“Webを活用したサーバサイド・プログラミング教育の試み -An attempt of server side programming education using Web systems-,”【pdf】  日本工学教育協会 工学教育論文誌Vol.52 No.9 PP.16-21(2004) 


[3] Ohki Mikio ,“FORMALIZATION OF CLASS STRUCTURE EXTRACTION THROUGH LIFETIME ANALYSIS,”【pdf】 SWIM/EIC and ACM SIGMIS , 6th International Conference on Enterprise Information Systems,Proc.of the ICEIS2004 PP.635-642 (2004)

[4] Ohki Mikio,Hosaka Yasuo,“A Program Visualization Tool for Program Comprehension,”【pdf】 Proc.of 2003 IEEE Symposium on Human Centric Computing Languages and Environments,pp.263-265 (2003)

[5] 大木幹雄,“クラス構成演算によるデザインパターン導出実験【pdf】 -An Experiment of Design Pattern Derivation through Class Composite Operations-,”情報処理学会 オブジェクト指向シンポジウム'2003論文集 オブジェクト指向最前線2003 pp.145-148 近代科学社(2003) 


[6] Kambayashi Yasushi ,Ohki Mikio ,“Extracting the software elements and design patterns from the software field,”【pdf】 EIC and ACM SIGMIS , 5th International Conference on Enterprise Information Systems,Proc.of the ICEIS2003 pp.603-608 (2003)

[7] Ohki Mikio ,Kambayashi Yasushi ,“A Formalization of the Design Pattern Derivation by Applying Quantum Field Concepts,”【pdf】 EIC JCKBSE, Proc. of the 5th Joint Conference on Knowledge-Based Software Engineering pp.66-71, IOS Press Ohmsha(2002)

[8] Ohki Mikio ,Akiyama Shinjiro ,Kambayashi Yasushi,“A Verification of Class Structure Evolution Model and Its Parameters,”【pdf】 IPSJ SIGSE ,ACM SIGSOFT, 5th International Workshop on Principles of Software Evolution , Proc.of the IWPSE2002 pp.52-56(2002)

[9] 大木幹雄,秋山構平,“概念モデリングにおける判断基準の提案とその有効性評価【pdf】-An Evaluation of the Conceptual Modeling Criteria and its Support Tool Development-,”電子情報通信学会論文誌VOL.J84-D-T No.6 pp.723-735(2001)


[10] 大木幹雄,“協調動作機構の実体関連分析プロセスへの適用-An Application of Collaborative Object Mechanism to Entity Relation Analysis and it's evaluation-,”情報処理学会 オブジェクト指向シンポジウム'99 No.9 PP.127-136(1999)


[11] 大木幹雄,坂本康治,“動的な依存関係による分散オブジェクトの協調機構-The Cooperate Mechanism of Distributed Objects based on Dynamic Dependencies- ,”情報処理学会 オブジェクト指向シンポジウム'98論文集 pp.133-140,朝倉書店(1998)


【 学術論文&口頭発表等 】

[1] 大木幹雄,“ソフトウェア場概念に基づく分析設計・プロジェクト管理ツール,” 情報処理学会 ソフトウェア工学研究会 ウィンターワークショップ2005・イン・伊豆 論文集 pp.77-78(2005)

[2] 大木幹雄,“版改訂を加味したクラスライブラリの発展モデルに関する一考察 -A Consideration of Class Library Evolution Model with Effects of Updated Versions-,” 情報処理学会 情処研報Vol.2004 No.118 2004-SE-146 pp.17-24(2004)

[3] 三角勝,大木幹雄,“ベイジアンネットワークを用いたFast-Trackingのリスク提示機能を持つプロジェクト管理ツールP1 -The Project Management Tool P1 with the Risk Presentation of Fast-Tracking using Bayesian Network-,” 情報処理学会 情処研報Vol.2004 No.118 2004-SE-146 pp.9-16 (2004)

[4] 三角勝,内藤貴之,大木幹雄,“アジャイルプロジェクトにおけるオブサーバ型工程管理の有効性評価 - The Effectiveness of Observer based Process Management in an Agile Project-,” 電子情報通信学会 信学技報Vol.103 No.709 KBSE2003-56 pp.61-66 (2004)

[5] 三角勝,内藤貴之,大木幹雄,“軽量プロジェクト管理ツールP1における手戻り制御の実現と効果の実証,”【pdf】情処学会第66回全国大会1Q-7 《学生奨励賞受賞》(2004)

[6] 大木幹雄,“初等プログラミング教育におけるアルゴリズム可視化ツールの実装と効果,”日本工業教育協会 第51回工学・工業教育研究講演会論文集 pp.5-8 教育システムA-2(2003)

[7] 青木収,大木幹雄,“教育用サーバサイド・スクリプト・プログラム開発実行環境の稼動評価,”日本工業教育協会 第51回工学・工業教育研究講演会論文集 pp.407-410 コンピュータ援用教育W・インターネット・マルチメディアの利用T-4(2003)

[8] 大木幹雄,齋藤良和,橋本信也,安恒寛則,高木陽平,“フレキシブルなプロセス決定構造をもつ分散プロジェクト管理ツールP1,”電子情報通信学会 信学技報 Vol.103 No.218 pp.7-14 KBSE2003-14 (2003)

[9] 大木幹雄“プログラム動作可視化ツールにみるProgram Text Markup Languageの可能性,”情報処理学会 情処研報Vol.2003 No.60 2003-SE-142 pp.1-8 (2003)

[10] 安恒寛則,高木陽平,大木幹雄,“手戻り制御とプロセスの動的生成を可能にした作業管理ツール,”【pdf】情処学会第65回全国大会2Z-5(2003)

[11] 長谷川智和,澤田敬太,大木幹雄,“メソッドと変数間結合力の可視化によるリファクタリング支援,”【pdf】情処学会第65回全国大会4Y-5 (2003)

[12] 大木幹雄,“プログラミング初等教育におけるプログラム動作可視化ツールの効果,”情報処理学会 ソフトウェア工学研究会 Winter Workshop In Kobe,pp.85-86(2003)

[13] 大木幹雄,“クラスライブラリ発展モデルへのソフトウェア場概念の応用と評価,”情報処理学会 情処研報Vol.2002 No.64 2002-SE-138 pp.97-104(2002)

[14] 木村江里,大木幹雄,“反復的な改善を含むソフトウェアプロセス制御システムの試作,”情処学会第64回全国大会4Q-5 pp.157-158(2002)

[15] 大木幹雄,“場の量子化によるクラス構造パターン生成の定式化,”電子情報通信学会 信学技報KBSE2001-50 Vol.101 No.601 pp.9-16(2002)

[16] 大木幹雄,“プロセス径路合成場の概念による開発プロセスのモデル化,”情報処理学会 情処研報Vol.2001 No.114 SE-135 pp.83-88(2001)

[17]青木 収,大木幹雄,片山滋友,"Webを活用したプログラミング授業支援の試み,"私立大学情報教育協会 情報教育方法研究 第4巻1号 PP.1-3(2001)

[18] 斎藤良和,橋本信也,大木幹雄,“反復的な改善を含むソフトウェアプロセス制御システムの試作と考察,”情処学会第63回全国大会3Q-3 pp.199-200(2001)

[19] 秋山正二郎,大木幹雄,“進化論的アプローチによるJavaクラスライブラリの進化モデルとその統計的検証,”情処学会第63回全国大会2K-5 pp.145-146(2001)

[20] 大木幹雄,秋山正二郎,“クラス構造の進化モデルと統計的進化パラメータの分析,”情報処理学会 情処研報Vol.2001 No.92 SE-133-3 pp.15-22(2001)

[21] 大木幹雄,“ボトムアップなMVCアーキテクチャモデルの概念的な構成方法に関する考察,”電子情報通信学会 信学技報 KBSE2000-41 Vol.100 No.440(2000); 情報処理学会 情処研報Vol.2000 No.104 pp.57-63(2000)

[22] 大木幹雄,秋山構平,“多重継承を含むクラス自動抽出機構の検証,”電子情報通信学会 信学技報 KBSE2000-5 Vol.100 No.90 pp.25-30(2000)

[23] 大木幹雄,“カオス系としてのコンポーネントアーキテクチャの考察,”電子情報通信学会 信学技報 KBSE Vol.99 No.426 pp.1-6(1999)

[24] 大木幹雄,稲田晃,“クラスモデリングにおける判断基準の分類と3D-CASEツールの試作,”電子情報通信学会 信学技報 KBSE99-22 No.312 pp.9-16(1999)

[25] 大木幹雄,“分散協調動作モデリング言語Wedの基本概念と仕様記述,”電子情報通信学会 信学技報KBSE Vol.99 No.53 pp.21-28(1999)

[26] 黄長華,大木幹雄,坂本康治,“エージェントを用いたモバイル環境におけるアクセス方法,”情報処理学会第56回全国大会 講演論文集(3) 3-627(1998)

[27] 黄長華,大木幹雄,坂本康治,“協調行動の役割形成における隣接集合の嗜好的なアクセス手法,”電子情報通信学会 信学技報KBSE Vol.98 No.387(1998)

[28]青木 収,大木幹雄,"自律的なグループ形成を活用する教育支援システムの有効性と評価," 電子情報通信学会 信学技報,KSBE98-17,pp.9-16 (1998)

[29] 大木幹雄,“動的依存関係を利用した分散オブジェクトの協調機構に関する提案,”電子情報通信学会 信学技報KBSE98-4 Vol.98 No.239(1998)

【 日本工業大学研究報告 】
[1] 大木幹雄,吉渡紘宣,青木収,片山茂友,“受講者の行動特性を加味した授業評価の分析と考察(pdf),”日本工業大学 研究報告 第32巻第1号 PP.151-161(2002)

[2] 大木幹雄,“UMLによるソフトウェアアーキテクチャの形式表現と協調動作機構への適用,”日本工業大学 研究報告 第28巻第2号 PP.51-57(1997)

[3] 大木幹雄,“分散環境におけるソフトウェア・コンポーネント結合機構の設計,”日本工業大学 研究報告 第26巻第3号(1996)


受 賞
(社)情報処理学会 優秀教材賞 (2001年3月) 
(社)私立大学情報教育協会 奨励賞 共同受賞<青木収,大木幹雄,片山滋友>(2001年11月)

学会および社会活動
(社)情報処理学会 ソフトウェア工学研究会 運営委員(〜2005.5)
(社)電子情報通信学会 知能ソフトウェア工学研究会 専門委員(〜2007.5)
(社)情報サービス産業協会 新人研修セミナー 講師(1998.4, 2000.4)
 《 2000年以前 》
(社)情報サービス産業協会   
(社)情報処理振興事業協会(IPA)
(財)国際AI財団 共通知識ベース部会委員「広範な共通知識の再利用に関する調査研究」

研究のバックグラウンド

     【 研究基盤としての実務経験 】


連絡先
E-mail: ohki@nit.ac.jp
TEL: 0480-33-7466 FAX: 0480-33-7461

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