彩の国連携力育成プロジェクト [サイピー]

彩の国連携力育成プロジェクト [サイピー]

平成25年度4大学連携IPW実習(試行2)参加学生の感想

    埼玉県立大学

  • チームを形成する職種の数が多いほど、利用者や家族のニーズに合った質の高いケアを提供できる可能性はあるが、同時に相互理解することが難しくなると想像できる。これら多岐にわたる専門領域の人たちと関われるようにコミュニケーション能力を磨いていく必要があると思った。
  • 3日間の実習を終えて、今まで感じたことのない多職種と関わることの驚き・気づき・発見があり、とても充実した実習となった。始まる前は不安や緊張などもあったが、今後は看護師として働くために自分の専門性を高めてチームの一員として関われるよう努力していきたいと考える。この学びをしっかりと活かして、多職種と関わる能力を積み重ねていきたい。
  • 今回の目的3つ全てに何か共通する点があると感じた。それは、対象者へのケアプランをさまざまな職種で検討はしながらも、皆、専門職者である前に一人の人間であるということだ。最終日の他の施設の発表を見てもかんじることができた。衝突はありながらも、ファシリテーター並びに担当教員、メンバー全てが情熱を持ってぶつかりあったからこその結果であると思われる。
  • チーム形成の目標では、自分の考えをメンバーにわかるように伝える、メンバーを尊重する、チーム活動に積極的に参加する、リーダーシップやメンバーシップの役割をとる、とあります。チームとは千差万別であり、たった三日間でしたが私たちがたどり着いたこのチームは、それぞれが紆余曲折を乗り越えてきちんとチーム形成できたと考えています。
  • 得られた情報は一方向だけでない。同意や共感する部分もあるが、自分と他者が全く同じ意見とは限らない。自分の中には別の考えがあり、気が付いていないことがあるからだ。発言者の意見に同調することは甘えやおごりであったと考える。発言者の意見も尊重し、自分の意見も述べて議論を進めることも相互理解を深めることに必要であった。
  • 相手に自分の意見や考えを聞いてもらい、時には意見をぶつけ合いながら受け入れてもらう為には、話し方やコミュニケーション能力が必要となってくると思う。話し方は、理由を含め伝えることや相手の話を受容してからの自分の意見の発言など工夫していく必要がある。これらは、すべて人間性といえるかもしれない。しかし、このような体験を繰り返すことで人間性も深まり、他者とのコミュニケーション能力の向上へとつながっていくのかと思う。
  • 自らの力量を知ることは、最大限のパフォーマンスを発揮するうえで最も重要となる。出来ることと出来ないこと、わかることとわからないこと、それらを認識し意思表示することによりフォローし合うことが出来、そのように出来ることがチームとして協働する強みではないだろうか。
  • 話しやすい環境が出来上がれば、自分の意見を言いやすいようになってくることは自分、そして周りの様子から実感できたのですが、その中で自分の専門分野は一体どこまでがそれにあたるのかということを考える機会が増えたこと。また、相手を尊重するということはどういうことなのかをこの4日間でとても考えさせられました。

埼玉医科大学

  • “チームのために動く意識”は、IPWの根本である。医療の現場ではすべての職種が一度に対象者に関わることはない。そんな中でチームが縁り良い医療を提供するためには、個々がつねにチームを意識し、皆が同じ方向を向いていることを確認・修正することが大切だということも、実習全体を通して感じることができた。
  • IPW演習を通して、自分自身が日に日に考えが変わっていった、ということを自分で感じることができた。いままで曇っていた視界が急に明るくなるような経験をさせてもらった。医師として、周りからどんなことが求められているのかということを吸収することができたし、自分自身がどんな思いで医師という仕事をしていきたいか、を考えるきっかけとなった。
  • 専門性の違いを相互理解すること、そして意見の肯定ではなく「受容」により専門性を活かせる環境を作ることが、チーム自体の雰囲気の健康化、議論の健康化に寄与し、最終的に利用者さんやそのご家族のQOL向上につながってくると実感することができた。
  • より良いチーム形成、多職種間の連携をスムーズにすること、そして患者さんと信頼関係をつくること。これらは、決して別々の時限に個別に存在するものではない。根本にある大切にしなければならないことは共通するのだと感じた。まずは相手にベクトルを向けて、相手のことを知ろうとすることが第1歩であり、すべての始まりだと思う。チームの一員だとか医療従事者だとかそういう表面的肩書が付くまえに、私たちは、いち人間として人と関わっているのだということを忘れてはいけない。
  • 今回の実習を通して、「多職種の相互理解」は最も学んだことのひとつである。確かに「多職種の相互理解」はとても難しいうえに、時間もかかる。自分のチームにおいても、日々新しいことの発見があり、チームメンバーについての理解が完璧なものであるとは言えないと思う。しかしほとんどの分野において専門性がわかれている今日において、他の専門分野との連携、協働は必須のものであるといえる。
  • 患者さんのニーズに合わせた対応をするためには、一人の力には限界がある。限界というのは、「気付き」のポイントの数であり、質である。違った環境に身を置く者たちが多方面からみることによって、考えている内容が異なっていたり、考える順番が異なったりする。

城西大学

  • 実際に臨床の場に出たら楽しいことだけでなく辛いことや困難なことも多くなってくると思うが、このように1つのチームとしてやりがいを感じ楽しいと思えるということは患者さんや利用者さんへ直接的により良い支援につながると思う。だからこそ、それぞれの専門性をさらに高め、それを最大限に発揮できるようチームで連携することで1つの質の高い支援ができると思った。
  • チーム内で物の見方や考え方の違いがあっても、一つの目標に向かって進んでいくことには変わりがないので、それぞれのアプローチの方法は違うけれども、物事を多方面から考えることができ、一人で考えているときより様々なところをカバーしあえるのだと思いました。このことからも、チーム内で何をこのチームの目標とするのかを共通理解することがチームで行動するときに重要になるのではと考えました。
  • 私は今回の実習において、自分一人ではなく、連携する事による難しさや、団結することで大きな力になることなどを学びました。これからの医療にとっても他職種と連携をとる事によってより良い医療を患者さんたちに提供する事が可能になり、近い将来ではそれが義務になると感じました。
  • 多領域の相互理解に関しては、普段の自分達の中での当たり前である事が当たり前ではないため意見のズレがある。それを話し合いながら理解し解決していくことがとても大切であり、面白く感じた。実際に実習中に医療系の学生と建築系の学生では考えが異なった。この際、お互いに理解できるまで話し合えたからこそ、次の話に気持ち良く進めたと感じている。そして、「そんな考え方もあるのか」と新たな発見があり、とても勉強になった。
  • 「多領域の相互理解」についてですが、(中略)、大前提として尊重する気持ちが大切だと思いました。聞く耳を持たなければ相互理解することはできなく、また、わからないことがあった場合にはそれを相手に伝える際、わかりやすい言葉で伝えることもすごく大切だということにも気づくことができました。
  • 初めて他職種の人と活動して同じ患者様でも見方や問題を見る視点が異なり、新たな発見がたくさんありました。一緒に施設を見学したときに段差があるくらいは分かりましたが、手すりの位置や消火器の位置など私が気づかなかったことも発見でき、様々な角度から見ることができて面白かったです。

日本工業大学

  • 考えの共有にはとても苦労しました。“だろう(自分は分かっているから相手も分かっているだろう)”という考えを持ってしまう事で、その考えを共有出来ず話が先に進んでしまいました。小さな事でも相手とは考えが違うので発言をしなければいけないと感じました。発言する事はとても大切で、その事で共有ができ、ディスカッションがスムーズに進めました。
  • 多職種連携という点についてはそれぞれのメンバーの専門が違うことによって一つの同じ言葉でも考え方や理解の違いがあるのに、さらにそこにプラスしていままで育ってきた地域や家庭などが違うことによりさらなるギャップがあることもわかりました。

  • この実習では総合的に、医療福祉面での連携・協働に触れていましたが、医療福祉にかぎらず全く違う場所でも、チーム形成や相互理解、物事を別の視点から見てみるということがとても役立つ気がしました。また、多領域の視点から見える、対象者の方のことを考えた行動がとても勉強になりました。
  • 私はこの4大学連携IPW実習を通して、理解してもらうのではなく、理解してもらえるように行動することが大切であることを学んだ。それぞれが違う専門分野を学んできて、大学では学んできたことが通用してしまうためにあたかもそれが普通のように錯覚してしまうが、外から見ればそれは異常であることを忘れてしまっている。

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