平成27年6月6日(土)7日(日)の2日間、第56回医学教育セミナーとワークショップが埼玉医科大学(毛呂山キャンパス)にて開催されました。
同時開催された7つのワークショップのうち、「社会医学的視点を取りいれた 地域志向型早期体験実習を企画しよう!」をテーマに埼玉医科大学の森茂久教授、柴﨑智美准教授が中心となったワークショップがオルコスホール4階の会場で行われました。参加者は見学者を含め26 名、遠く九州からのご参加もいただきました。IPW実習を経験した埼玉医科大学医学部学生3名と卒業生1名も、自らの経験を踏まえて積極的に参加していました。
1日目は、埼玉医科大学が実践している早期体験実習の設計モデルや、地域基盤型IPE(IPW)における学生の学びについてのレクチャーを交えながら、各グループ4名~6名の3グループに分かれスモールディスカッションを行い、グループそれぞれのアイデアを企画検討しました。グループ発表では実習のテーマと概要が発表され、対象学年の設定根拠や地域住民に対する学生の適切な情報提供のあり方など、様々な方向からの質疑応答が活発に行われました。
2日目も引き続き、実際の早期体験実習の事例を紹介した「アクティブラーニングの取り組み」や、「地域と連携するための配慮」「評価方法の検討」など新しい実習プログラムを企画する上で参考となるレクチャーが行われました。さらにディスカッションを重ね、最終グループ発表では、事前学習、達成目標、スケジュール、評価方法といったより具体的な実習プログラムが発表されました。
リフレクションでは、「医療に偏らず市県民目線で企画を考えられる、有意義なワークショップであった。」や「医学部以外の職種が加わることの視点と広がりについて、イメージは出来ていたがワークショップに参加して体感できた。」「いろいろな事がサイエンスだけでは語れないものがあると感じた。」などの感想をいただきました。建築系の学生の参加の意義や社会福祉系の学生のアクティブラーニングに触発されて、これまでの医学部中心のカリキュラムプランニングではお目にかからないような楽しい企画が作成されました。年齢、専門、地域、職種を超え、和やかな雰囲気で楽しい2日間のワークショップとなりました。