平成27年11月5日(木)第74回日本公衆衛生学会総会(開催地:長崎県長崎市)において、「彩の国発の地域基盤型専門職連携教育による地域包括ケアシステムの構築」というテーマでシンポジウムを行いました。
座長は宮山徳司特任教授(埼玉医科大学医療政策学)にお務めいただき、高齢化が急速に進む埼玉県の地域包括ケアシステムの現状について本橋千恵美特任准教授(埼玉医科大学)、彩の国連携力育成プロジェクトで育成を目指す人材について田口孝行教授(埼玉県立大学)、地域の保健医療福祉の課題を解決するための専門職連携教育~効果的なIPW・IPWの指向~と題し、地域専門職連携会議との連携によるIPEについて嶌末憲子准教授(埼玉県立大学)、そして医学教育を中心として、地域基盤型IPEによる地域で役に立つ専門職の育成について柴崎智美准教授(埼玉医科大学)がそれぞれ講演しました。
本プロジェクトは、今後日本一高齢化が急速に進む埼玉県において行われています。また、プロジェクトの特徴は、環境デザイン(建築)など保健医療福祉の専門職以外の職種を目指す学生も参加することによって“生活”・“暮らし”そして地域包括ケアシステムの土台となる“住まい”にもしっかりと着目できていること、地域(現場)での連携実践体験であること、地域(実践現場)と学生とが共に学べること、将来医師を目指す学生に対しての教育効果が大きいことなどがあげられ、これらのプロジェクトの特徴を今回のシンポジウムで伝えることができたのではないかと思います。会場には多くの会員の方が参加され、IPW実習の具体的な実施方法から本プロジェクトのアウトカムについてなど、参加者との活発な議論が行われました。