平成28年12月10日(土)、IPW演習(リハビリテーションと生活空間デザイン)を日本工業大学W2棟にて実施しました。
具体的な設定を持つ仮想の対象者の生活と住まいについて、埼玉県立大学と日本工業大学の学生がチームを組み、議論と提案を行いました。その過程でチーム形成、グループワーク、チームマネジメントの方法を体験的に学ぶことを目的としています。
参加学生は埼玉県立大学理学療法学科9名(3年生)、社会福祉こども学科1名(3年生)、日本工業大学生活環境デザイン学科6名(3年生・4名、2年生・2名)、建築学科1名(3年生)、総計17名でした。異なる専門を学ぶ3〜4名の学生で構成された5つのチームが演習に取り組みました。
学生に提供されたのは、対象者情報(団地に暮らす実在の人物をモデルとしている)、住戸の写真、住戸の平面図、住戸の立体図(CG)、団地の敷地配置図です。これらを参考に、対象者の人物像、暮らしぶり、今後の生活への希望などに思いを巡らせながら、住宅改修を含む生活の提案を行いました。
今回は昨年に引き続き2回目の試行となります。前回は各チームに住戸の模型が提供され、模型に手を加えながら、より具体的に空間のイメージを共有し、提案できていたかも知れません。しかし模型に手を入れるのに時間がかかり、議論の時間が少なくなりました。今年はCGによる立体映像を用意し、好きなアングルの画像を印刷して用いることで、空間に関する検討と提案がスムーズに行われたように思われます。
チームメンバーのほとんどは互いに初対面でしたが、開始早々から活発な議論が行われていました。比較的少人数のグループであったことも要因と思われますが、演習の最後に行ったリフレクション(ふり返り)から、それぞれがチーム形成に向けた工夫や配慮をしていたことが分かりました。また、リフレクションを通じて、チームメンバーが互いの専門分野の視点や知識から深い学びを得ていたことが伺われました。